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社会記事 「すべてを奪ったJR西日本が憎い」荒川由起さんが自殺

◇大阪市東淀川区のマンション駐車場で、マンション住民の荒川由起さん(32)が死亡しているのを、母親(59)が見つけた。荒川さんは2005年4月のJR福知山線脱線事故で亡くなった会社員芦原直樹さん(当時33歳)と13年間、一緒に暮らしていた。亡くなった芦原さんの仕事が落ち着いたら、翌年には結婚する予定だったと言うから、法的な話を抜きにすれば婚約者であった人と言っても過言ではない立場の人だ。つまり、亡くなった芦原さんに「今」は無いが「今」があったら、ちょうど今ごろは新婚生活を満喫している時期になるわけだ。

死亡した荒川さんの自宅からは「私からすべてを奪ったJRが憎くて憎くてたまりません」等と書かれた遺書が見つかり、警察は、飛び降り自殺と断定した。脱線事故の被害者関係者の自殺が明らかになるのは初めてのことだ。自殺した荒川さんは、芦原さん死亡後、PTSDの症状に悩んでおり、精神的に不安定な状態が続いていた。福知山線事故の被害者集会にも時折顔を出しており、被害者同士の結びつきもあった。警察の調べでは、マンション11階廊下にサンダルが置かれており、ここから飛び降りたらしい。生きる希望を失って自殺してしまった、のが自殺の理由。直前に「すぐに来て」という荒川さんの携帯メールが母親に届いていた。 母親によると、荒川さんは、このマンションで芦原さんと暮らしていて、芦原さん死亡後もこのマンションに住みつづけていた。

事故後は、芦原さんの最期の姿を知りたいと、乗車位置を特定する活動を続け現場に何度も足を運んでいた。
JR西日本から支払われていた生活費の仮払いは、芦原さんと結婚していなかったため事故数か月後に打ち切られており、深刻なPTSDの症状により働くことができなかった荒川さんには大きな精神的ダメージを更に深めてしまった。JR西日本は、事故被害者家族にそれ相応の補償を行っていたが、結婚目前の荒川さんに対しては補償者リストから外していたのである。「家族」以外の補償ではあるが、事実上同棲していたわけだから「家族」という認識で何故対応しなかったかが大きな問題だ。自殺した荒川さんはもう喋ることはできない。もし、JR西日本の対応が荒川さんの症状を更に深めてしまい自殺にまで追い込んでしまったのであれば、JR西日本の責任は極めて大きい。
荒川さん以外にも、この事故で恋人や大切な人を失ってしまった人は大勢いる。中には荒川さんのような症状に悩んでいる人もいる。JR西日本は被害者家族には補償を含めた対応をとっているが、荒川さんと同じ境遇の人にはしっかりとした補償が行われていないのが実情だ。つい先ごろまで元気に生きていた人が事故死してしまう、と言うのは言葉では簡単だが、現実的には計り知れない精神的ダメージを受けるものだ。JR西日本はこうした人にもしっかりと補償していかなければならない。被害者家族にも対応に不満な点が多いといわれるJR西日本が、こうした状況に置かれている人にも補償の手を差し伸べる可能性は低いが、こうした状況におかれている人の近況は把握しておくべきである。ましてやPTSD等の症状に悩まされているのであれば、この点は補償なり何らかの対応をするべきである。症状を引き起こしてしまった要因は紛れも無くJR西日本にあるわけだから。


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2006年10月17日 アドネット編集部 池野晴樹 

 

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