事故後は、芦原さんの最期の姿を知りたいと、乗車位置を特定する活動を続け現場に何度も足を運んでいた。
JR西日本から支払われていた生活費の仮払いは、芦原さんと結婚していなかったため事故数か月後に打ち切られており、深刻なPTSDの症状により働くことができなかった荒川さんには大きな精神的ダメージを更に深めてしまった。JR西日本は、事故被害者家族にそれ相応の補償を行っていたが、結婚目前の荒川さんに対しては補償者リストから外していたのである。「家族」以外の補償ではあるが、事実上同棲していたわけだから「家族」という認識で何故対応しなかったかが大きな問題だ。自殺した荒川さんはもう喋ることはできない。もし、JR西日本の対応が荒川さんの症状を更に深めてしまい自殺にまで追い込んでしまったのであれば、JR西日本の責任は極めて大きい。
荒川さん以外にも、この事故で恋人や大切な人を失ってしまった人は大勢いる。中には荒川さんのような症状に悩んでいる人もいる。JR西日本は被害者家族には補償を含めた対応をとっているが、荒川さんと同じ境遇の人にはしっかりとした補償が行われていないのが実情だ。つい先ごろまで元気に生きていた人が事故死してしまう、と言うのは言葉では簡単だが、現実的には計り知れない精神的ダメージを受けるものだ。JR西日本はこうした人にもしっかりと補償していかなければならない。被害者家族にも対応に不満な点が多いといわれるJR西日本が、こうした状況に置かれている人にも補償の手を差し伸べる可能性は低いが、こうした状況におかれている人の近況は把握しておくべきである。ましてやPTSD等の症状に悩まされているのであれば、この点は補償なり何らかの対応をするべきである。症状を引き起こしてしまった要因は紛れも無くJR西日本にあるわけだから。
・JR福知山線脱線事故の詳細
・JR西日本の福知山線脱線事故に関する見解
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2006年10月17日 アドネット編集部 池野晴樹
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