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社会記事 ミクシィは登録制2ちゃんねるに近づいてきた

◇ミクシィが先日業績を上方修正したにもかかわらず、株価の下落が止まらない。下落が止まらないと言うよりは、乱高下しつつ下降線を描いてると言うべきだろうか。同社は2006年10月10日、06年3月期の中間業績の予想を大幅に修正し、経常利益は6億1,100万円から8億7,900へと44%も増やした。純利益も3億4,300万円から32%増の4億5,300万円に修正している。それにもかかわらず、同社株の下落傾向には変わりがない。何故、下降線を描くのであろうか?下降線を描くにはそれなりの原因があるわけだが、原因はズバリ、ミクシィの本丸であるSNSの運営手法とユーザー管理に不信感を感じさせる部分があることが大きな理由だ。

ミクシィの運営方針にある会員の獲得方法は、現会員からの招待による方法で新会員を増やしていくというスタイルだ。健全で安心感のある居心地の良いコミュニティを醸成して行きたいという想いから、招待なしでの新規登録は受け付けていない。つまり建前上は、紹介されていない第三者は入れないということだが、実際は大きく異なる。一人で複数のIDを有していたり、誰でもかんでも紹介しまくるようなユーザーがいたり、紹介するために紹介料を個人的に得ていたりするユーザーまでもがいる。このような状況下で、ミクシィの建前だけを信じていてるユーザーは、コミュニティを形成しているわけであるが「名前を本名で登録したり、住所を公開していたり、経歴を公開していたり」と、個人の情報が垂れ流しの状態と言っても過言ではないだろう。

「SNSだから安心」と思い込んでいるユーザーはよく考えてみるべきだ。先日起きた「三洋電機社員のわいせつ画像流出事件」は、ミクシィで当事者の男女が本名で登録していたために本人が簡単に特定されてしまった。さらに本人特定後、わいせつ画像をミクシィ内に貼りまくったユーザーも複数名いた。興味本位で画像を広めたユーザーは数知れずといった具合だ。この件に関して、ミクシィは関わったと思われる大量のユーザーの登録を削除した。しかし、削除されたユーザーの大半は一人で複数のIDを有している人ばかりで何の解決にもなっていないのが実情。これでは、2ちゃんねるの書き込み削除と何ら変わりがない。健全で安心感のある居心地の良いコミュニティどころか、安易に本人特定が可能な「登録制2ちゃんねる」と言われても仕方がないところだ。
ミクシィは巨大化したため小回りが効かなくなってきている。サイトの運営方針も良い部分だけをアピールしているだけで、問題点や個人情報の問題についての認識や対応が甘すぎる。ユーザーの甘い認識もさることながら、上場企業としてのミクシィの甘い認識は、会社の存在価値存亡に関わる問題である。このように、不安要素が続々とでてくるため、経常利益の上方修正をしても株価は安定しないし下降線から立ち直れる気配すらない。今後、ミクシィでは、さらなるトラブルが起きる可能性がある。どのようなトラブルかは分からないが、今回のような本人特定騒動事件に類似した出来事が起きることだけは確かであろう。


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2006年10月13日 アドネット編集部 池野晴樹 

 

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