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教育記事 給食費を意図的に払わない保護者には厳しく対応

◇文部科学省は、学校教育の場で深刻な問題となっている「学校給食費未納問題」について、全国の国公私立の小中学校で実態調査を行った。実態調査は2006年11−12月にかけて行われた。文部科学省が給食費の納付状況等について調査したのは初めてのことである。今回の調査結果によると、学校給食を実施する小中学校で2005年度、全児童生徒の1%にあたる約9万9000人の給食費未納の状態で、未納総額は約22億3000万円に上っている。未納率を都道府県別にみると、沖縄県(3.8%)、北海道(1.4%)、宮城県(1.1%)の順に高かった。逆に最も低かったのは、富山県と京都府の0.1%となっている。

給食費未納問題で一番問題になっているのは、支払い能力があるのに、わざと何らかの理由をつけて支払いを拒否している保護者があまりにも多いことである。学校側の家庭判断で、経済的問題で未納となっている家庭は約33%。残りの約60%については「保護者の責任感や規範意識の問題」と判断している。調査結果をうけて文部科学省は1月24日付で都道府県教育長らに給食費未納問題での対応強化を求める通知を出した。
児童生徒全員に一律で自動的に給食が配られる学校での「給食」は学校教育法にも定められており、保護者が児童・生徒の給食費を義務として負担となければならないことが定められている。しかしながら、適当な言い逃れをして給食費を払わない保護者が増えつづければ「給食の質」はどんどん低下していく。当然ながら学校給食は給食費によって成り立っており、未納者が増えれば材料費等が調達できなくなり影響はでてくる。普通に給食費を払っている保護者の子供には「給食の質の低下」という形で直接的な影響を受けることとなる。
学校給食を守るためには、経済的理由以外で給食費未納の親と子供を排除するしかないのではなかろうか。この面で先進的な方法を取っている学校が岩手県にある。入学時に「学校給食に関する誓約書」を保護者全員からとっている。内容は、特別な理由なく未納期間が2ヶ月に及んだ場合は、無条件でその子供に対して給食を提供しないことが明記されている。この学校では給食費未納の保護者はいないという。このような方法は給食費未納問題をかかえている学校及び教育委員会は参考にするべきである。誓約書にサインしたのなら、給食費未納に対しては絶対に言い逃れが出来ないし、未納の保護者に対して学校及び教育委員会が契約不履行、詐欺罪等の訴訟が起こしやすくなる。

別の方法として、給食を申込み制にするのも良い方法かも知れない。申込書が給食費を確実に払う誓約書になっていること、そしてその申込書を出した家庭の子どもにしか給食を出さないように先生は監視する。そのような方法であれば、申し込みが無ければ給食を出さないということは道義上何も問題は無いわけで、申込みを拒絶した保護者は子供に弁当を持たせれば良いのである。
経済的理由以外で給食費未納を続けている保護者は、最近の一連の報道を見て減るどころか増えているという。本当に経済的理由で給食費が払えない保護者については、収入額及び納税額等を確認した上で給食費を「無料又は一部免除」にしても良い。義務教育の中にある学校給食はあたりまえな話であるが「公平」でなければならない。給食費を払わない保護者の子供が普通に給食を食べるのは、誰が考えても「公平」ではない。未納者がいるだけで給食の質が下がるのであれば責任は「公平」を無視している給食費未納の保護者に全ての責任がある。わざと給食費未納をしている保護者に対しては、学校及び教育委員会は厳しく責任を追及し追徴金を含めて全額必ず徴収しなければならない。



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2007年1月26日 アドネットニュース編集部