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教育記事 「卒業までに必ず授業を行え」履修不足問題で伊吹大臣が決断

◇全国の高校で卒業に必要な科目の授業が行われていなかった問題で、伊吹文明文部科学大臣は、27日の閣議後記者会見で「卒業証書を出すまでに、必ず学習指導要領で決められた授業を受けていただくよう、各都道府県に厳正に通知する」と述べた。学習指導要領に定められた授業を実施していなかった高校が、問題発覚以後次々と増えていく現状に、文部科学省が厳しい判断を示した。問題を起こした各高校は、都道府県の教育委員会に虚偽報告をしていて、これを教育委員会が放置していたのが問題の根幹。学習指導要領を無視した高校教育の現場と教育委員会は、大きな責任を社会的に問われることとなる。

伊吹大臣は「3月31日まで教育期間はある。卒業式の日取りを調整するなど、生徒の負担にならないよう現場で責任を持って考えてほしい」と指摘。3月上旬に行われている卒業式を月末まで延ばし、その間を補講に充てるなどの対策があり得るという見解を示した。こけを受け文部科学省では、大臣名による通知を全国の教育委員会に通知し、履修不足の科目を全て授業を行うように指示を行う。これにより
履修不足の科目の授業を実施しなければ卒業は認められないことになる。


この「履修不足の問題」は生徒には何一つ責任はない。責任があるのは、高校教育の現場と教育委員会だ。アドネットニュースの電話取材に対し、ある高校の教務担当(時間割を主に担当する教員)教員は「学習指導要領をはっきり知らなかった」「学校には責任はない、大学受験の学習に必要がないからの処置でここまで騒がれるものではない」等と理不尽な言い訳をしているが言語道断。こんな言い訳を発する教員は教員失格であり教員不適格者である。学習指導要領を何だと思っているのか、高校教育は何を基に成り立っているのか、教員を徹底的に問い詰める必要がある。「問い詰める必要はない」との意見もあるだろうが、問題の根幹は学校の隠蔽体質にある。いじめ問題での対応しかり、教職員のセクハラ問題での対応しかり、飲酒運転に教員の猥褻行為等、学校は責任を回避することに必死になる傾向がある。しかし、この履修不足問題は、学校現場が引き起こした事件であり、問題を起こした学校の校長、教頭、教務担当者は責任を取るべきである。

生徒は学校が作った時間割を信じて授業を受けている。時間割に関して生徒がクレームをつけることは現実的にはできない。学校主導で時間割は決められている。今回の履修不足問題で、受験が差し迫った高校3年生は、受験と関係がない授業を全て受けなければならない。生徒にとってみれば最悪の事態だ。冬休みや春休みもなくなる。世界史を実施していなかった高校では常時、世界史漬けの状態になる。音楽を実施していなかった高校では常時、音楽漬けだ。伊吹大臣は「教育委員会に大きな問題がある」と、都道府県教委の管理上の落ち度を重視する考えを示した。教育再生会議の義家弘介担当室長は「教委事務局と委員会、教職員組合がつながって改革が遅れる」と組織見直しの必要性を強調。この問題の責任は誰がとるのであろうか。学校現場か、教育委員会か、それとも両者か。責任の問題をうやむやにしてはならない。この類の問題が発生すると、最終的にはいつも事実関係がうやむやになったまま事が終結している。絶対に追求すべき問題である。



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2006年9月27日 アドネットニュース編集部