経済記事 カーチスを買収するソリッドアコースティックス

◇ヤマハの元経営者一族、川上巌氏が代表を務める音響機器製造会社ソリッドアコースティックスが12月1日、ライブドア傘下のカーチス(旧ライブドアオート)に対して、発行済み株式総数の56%取得を目指したTOB(株式公開買い付け)を開始すると発表した。すでにカーチス株51%を保有するライブドアはTOBに賛同しており、保有株式すべてを売却する。これにより旧ジャックホールディングス時代にライブドアに買収され、ライブドアオートと社名を変更し、ライブドア事件後カーチスと社名を再変更したカーチスは完全にライブドアグループから離脱することになる。ライブドアの本業専念による「身切り」も、これで一区切りがついたこととなる。

カーチスを実質的に買収し、経営権を掌握するソリッドアコースティックスとは、どのような会社であろうか。まず経営陣についてだが、代表取締役社長兼CEOの川上巌氏はヤマハ中興の祖と呼ばれた川上源一氏の孫にあたる人物。取締役会長は川上浩氏。川上浩氏は、ヤマハの元社長で社内の組織改革を進めるが、ピアノ、エレクトーン販売事業の不振やリゾート開発事業の不振などが重なり、1992年に労働組合から進退を問われ退任した人物。ソリッドアコースティックスとは、ヤマハ元経営者一族が経営している会社である。次に、ソリッドアコースティックスの事業内容は投資事業に経営・財務コンサルティング事業、事業企画戦略プランニングにオーディオヴィジュアル事業と、どちらかといえば本来主力であるべき音響関係よりも投資ビジネスに力をいれている会社である。

ソリッドアコースティックスは川上源一氏や川上浩氏がヤマハの社長を務めていた関係で、ヤマハとは今も密接に関係している。今回のカーチス株取得に関して、ソリッドアコースティックスは、音響機器のヤマハよりもグループ内のヤマハ発動機に株を譲渡するための「中継」を務めた可能性が捨てきれないところ。アドネットニュースが、ヤマハ発動機の中堅幹部に取材したところ、中堅幹部は「将来的なところはわからないが、現時点でソリッドアコースティックスがカーチスを買収することは事実ですから、なりゆきは見守りたい」とのこと。関連性はわからないが言葉次第ではどちらにもとることができる。

ソリッドアコースティックス単体の財務力・資本力だけでは、買収するカーチスとは完全に親子関係が逆転している状態。かつて、ライブドア事件のきっかけとなったフジテレビがニッポン放送の子会社だった時と同じように「ねじれ状態」が起きてしまう。カーチスを公開買付で買収するソリッドアコースティックスが、今後、どのような経営スタイルでカーチスを動かしていくのが見物だ。

いずれにしろ、成功するであろう今回のTOBの結果こそが、カーチスの全ての再スタートである。

ソリッドアコースティックス公式ホームページ
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2006年12月1日 アドネットニュース編集部