経済記事 ソフトバンクのホワイトプラン「相当な加入者増」

◇ソフトバンクモバイルが1月16日から提供を始めた「ホワイトプラン」が好調だ。新規加入者をはじめ既存のソフトバンクユーザーのプラン変更が相次ぎ、相当な新規加入者増、プラン変更での申込増の状態だという。「ホワイトプラン」は月額980円で1時〜21時までのソフトバンク同士の携帯電話であれば通話は完全に無料。メールもソフトバンク携帯電話へはどれだけ使っても料金は完全に無料。他社との通話やソフトバンク同士であっても21時〜1時までの4時間は、通話料金が30秒あたり21円必要となっている新プランだ。また、これまで長期契約プランに悩まされてきたユーザーも、プランの途中で契約の変更(新たに6ヶ月契約に入ることが条件)も可能となっている。
ナンバーポータビリティ制度実施1ヶ月後の各社の動向調査では、AUブランドを展開するKDDIが圧勝し、NTTドコモとソフトバンクは実質加入者数減になっていた。ソフトバンクが自信満々に提供を開始した「ゴールドプラン」は、付加事項が多すぎて加入者数はあまり伸びなかったのは周知のデータの通り。しかし今回の「ホワイトプラン」は予想以上のヒットプランに成る可能性があるという。

アドネットニュースの取材によると、ソフトバンクモバイルの営業担当者は、個人的主観として「かなり好調なスタートがきれました。高齢者や学生の加入が目立って増えています。今回は良い数値を発表できるのではないでしょうか」と、「ホワイトプラン」加入者数が順調に伸びていることを明らかにした。高齢者の加入が増えているということは、団塊世代より上の世代の「比較的携帯電話に慣れていない世代」が待受用の携帯電話として、新規加入している可能性が高いと思われる。学生の新規加入増加については、通話料無料をあてにして加入している人が多いと考えられる。学生の月額の携帯電話料金は月額1万円超だと言われている。しかし、「ホワイトプラン」であれば携帯料金が実質980円+ウェブに接続するための費用[月額315円]で費用は約1300円となる。

また若い世代の必須アイテムといわれる「パケット通信」も定額4410円で使い放題なので、総額5700円程度の支払いで済んでしまう。ソフトバンク同士の携帯電話であればという「縛り」がつくとはいえ、携帯会社にあまりこだわりのない世代がソフトバンクに流入してきてると判断できる。以前、AUが学生に対して「学割プラン」を大々的に売り出している期間があったが流れとしてはそれに類似していると言えよう。

ナンバーポータビリティ制度を利用してのソフトバンク加入者増については「現時点ではホワイトプランを開始して日数が10日前後しかたっていないのではっきりした数字はわからない」と営業担当者はコメントしていたが、新規契約が頭打ちになってきている今、新規契約数が増加しているということは制度を利用しての加入者数増加も可能性的には高いと思われる。
「ホワイトプラン」加入者数が増えても、ソフトバンクには今後考えられる大きな問題がある。言うまでもなく収益率の問題だ。基本料金が安くて通話料無料が多いために、既存の高額プランに加入しているユーザー大勢が「ホワイトプラン」にプラン変更してきた場合、当然ながらに収益率は低下する。新規契約者数も中途半端な増加だけでは、収益率の上昇は望めない。新規契約数が大幅に増加してこそ「理想的な良い結果」となる。低価格路線で加入者数を飛躍的に伸ばした「ヤフーBB」をモデルとして「ホワイトプラン」を打ち出したのかもしれないが、大幅な契約者増が達成されなければ一気にソフトバンク本体の経営問題に発展しかねない「諸刃の剣」的要素を大きく含んでいるのである。当分の間、ソフトバンクモバイルは「契約者数の増減」にシビアにならざるえない経営が続くことは、間違いないことであろう。


ソフトバンクモバイル(公式ホームページ)
ソフトバンクモバイル新料金プラン「ホワイトプラン」の公示

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2007年1月26日 アドネットニュース編集部